20/08/08 数学が好きだった話

こんにちは。

結城浩さんの「数学ガール フェルマーの最終定理」を読みました。数学が好きな主人公が数学を教えたり、教わったりする「数学ガール」シリーズの第2作目です。だいぶ昔に第1作を読み、今年に入って(順番を間違えて)先に第3作を読んでいました。

 

数学ガール/フェルマーの最終定理

数学ガール/フェルマーの最終定理

 

 

 

フェルマーの最終定理は名前は聞いたことがある人が多いと思います。詳細は述べませんので、興味のある方はご自分で調べてみてください。

この本では、ピタゴラスの定理や互いに素などのトピックを扱いつつ、フェルマーの最終定理の証明の流れを概観することができます。物足りない部分もありますが、逆に難しすぎて読めないというところがないともいえます。またシリーズの別作品も読んでみようと思います。

 

さて、今回は数学について考える、というか語らせていただきます。

今考えればおかしな話ですが、高校で数学Ⅲまで勉強したときには、そこが数学の終着点のような気がしていました。文系と呼ばれる履修の仕方だと数Ⅲは扱わないという特別観に加え、それまで勉強してきた関数や図形、確率などが融合された面白くも難しい問題がたくさんあったからです。

そこで私は、問題を解くことがメインになっていました。仕方ないといえば仕方ないのですが、どんなに公式を導出できたところで、それを使えなければ入試では役に立たないし、使えなければ公式を理解しているとも言えないからです。(ただし使えれば理解しているとは限りません)問題を解くこと自体は楽しかったので数学は好きでしたし、授業で数学の魅力を垣間見たときには嬉しかったです。

 

ただ、大学で数学を勉強するときは大変でした。解析と線形代数の基本を勉強しましたが、イメージしにくいのと、何のために勉強するのかビジョンが持てなかったのです。

高校までは受験という大きな目標と、それに向けて様々なレベルの問題集が多数出回っており小さな目標にも事欠きませんでした。大学生向けの教科書ももちろんありますが、やはり量は少ないですし、定期試験を終えた後も使うかどうかは自信がありませんでした。そんなこともあり、たまたま他に教育に関心があり、そちらへ転向できたので数学を本格的に勉強することはなくなりました。

 

今思うと、科目としての数学が好きだっただけで、学問としての数学には教育学ほど魅力を感じなかったのかもしれません。色々な好きの形があってもいいと思いますが、専攻して研究したり、まして仕事にしたりするには慎重に考えなくてはいけないのかもしれませんね。